防草対策や土・泥跳ね防止、デザインとしても利用されることが多いグラウンドカバー。
植えた後に後悔しないように種類や性質・特徴を、しっかりと知っておきましょう。
そもそもグラウンドカバーとは
グラウンドカバーとは、地表(グラウンド)を覆う(カバー)植物の総称です。植物といえば上に伸びる印象ですが、地面を這うように伸びる匍匐性(ほふくせい)のある植物であることが多いです。
また、特徴として、踏みつけ(踏圧)に強く、植物としての繁殖力や生命力が強いことがあります。
グラウンドカバーを植える7つのメリット
グラウンドカバーを植えることにはさまざまなメリットがあります。
・防草対策、雑木生育予防
グラウンドカバーは生育力が強いため、他の植物の繁殖を抑える効果があります。全く雑草が生えないというわけではありませんが、荒地のように他の植物に覆い尽くされることは無くなります。広い公園の芝生をイメージすると解りやすいでしょう。
・砂・塵・土の飛散防止
植物が地表を覆うことで、風によって塵が舞うことを防ぎます。グラウンドなど、植物がない場所では風により砂埃が起こりやすいです。
・泥はね・泥汚れの防止
雨の日に地面を踏むと靴底が泥で汚れちゃう。。。なんてことありますよね。グラウンドカバーがうわっていると、地面と直接触れなくなるため、泥汚れが少なくなるのと同時に、雨水が地面から跳ね返ってできる汚れ(泥はね)の防止になります。
・景観・季節の楽しみ・デザイン
グラウンドカバーの中でも花をつけるものがあります。「季節の変化を楽しみたいけど、草むしりやお世話は苦手。。。」といった方でも簡単に育てられ、ナチュラルガーデン風に活躍してくれます。
・ヒートアイランド現象の抑制
コンクリートやアスファルトの道路など、夏の期間は照り返しで温度ががります。特に都心部や建物が多い場所ではより一層気温が上がります。(ヒートアイランド現象)
その現象はお庭でも起こり得ますが、グラウンドカバーを採用することで、植物が蒸散(植物内の水を蒸発させて温度を低くすること)し周辺の気温の上昇が抑えられます。
・土留機能
道路やお庭の坂(法面)から土が流れ出てしまうことを防ぐ機能です。根を張ることによって、土が抑えられ、風や雨によって土が流れるのを抑えます。
・環境教育
グラウンドカバーがあることで、地力(植物の成長に必要な地面の栄養の保持力)が保たれます。そうすることで植物だけでなく、動物、虫などの生態系が保持され子供たちが自然に触れる環境を用意することができます。
生き物の近くで生きることで、命を大切に扱うことなど重要なことが自然と身についていきます。
デメリットはあるの?
メリットに加えて知っておきたいことはデメリットですね。もちろんいいことばかりではありません。
・手間がかかる
植物であるため、全くほったらかしというわけにはいきません。育ち始めや雨が降らない日が続けば水やり、草や芝丈が伸びすぎないように草・芝刈りなどの手入れが必要になってきます。
・虫が出る
メリットの一つの裏返しですが、虫がきらいな人にとって植物の手入れは厳しいものがあります。
・防草対策としては完全ではない
グラウンドカバーを植えるためには草が生える環境を整えなければいけないため、お目当てのものと一緒に雑草が生えてしまいます。更地よりは、多くはならない場合がほとんどですが、草刈り、草取りは定期的に行う必要があります。
おすすめのグラウンドカバーの種類&入手方法
グラウンドカバー全般の特徴を把握したところで種類を見ていきましょう。
ここでご紹介する種類は以下の通りです。
- 芝生
- イワダレソウ
- ヒメツルソバ
- アジュガ
- クリーピングタイム
- ディコンドラ
- アサギリソウ
- プラティア
芝生
最も人気でよく見かける天然芝生。ゴルフ場、お庭や公園、広場、工場の敷地など多くの場所で見かけます。
踏みつけにも強く、しっかりと芝刈りを定期的にすることで緑の絨毯を実現できます。
ホームセンターやインターネットでシートになった芝生の束を購入し、それを整地したお庭に置いていきます。シートの間に目土と呼ばれる土を入れ込めば完成です。
お水をいっぱいあげてあげましょう。
イワダレソウ
イワダレソウは、白やピンクの花を咲かせるグラウンドカバー。
在来種のイワダレソウの改良種である「クラピア」が最も人気な品種です。
品種改良によってより細かく、密に咲く性質があるので芝生よりもお花での変化を楽しみたい方におすすめです。
常緑には分類されますが、耐寒性が低いため、本州の冬では地上部のみ茶色くなるため一年中緑を楽しみたい方にはおすすめはできません。
ホームセンターやインターネットで、プラスチックのカゴにシート状になったイワダレソウがあるためそれを購入すると良いでしょう。
また、ネットだとタネでも購入できるでしょう。
ヒメツルソバ
ヒメツルソバ、別名、ポリゴナムは常緑の多年草です。耐寒性はそこまで強くなく、霜が当たると枯れてしまいます。
小さく丸いピンクや白い花を咲かせるのが可愛らしい植物です。
お庭一面を覆うというよりは、花壇の植物の隙間の地面が見えてしまう部分や一番手前に植えることで、紫色の葉っぱがアクセントとなりかわらしい寄せ植えを作ることができます。
通常ホームセンターにポットの苗状にうわっています。10cm〜20cm間隔で植えていくのが良いでしょう。
アジュガ
常緑性で、ピンクや青紫の色の花を咲かせます。
葉っぱにも紫に近い色がついており、カラーリーフとしても活躍します。
冬にも枯れずに残るため、花壇が寂しくなりがちな冬季にも活躍してくれるでしょう。
グラウンドカバーとしては、地下茎ではなくほふく茎を伸ばすことでシートのように広がっていきます。踏み付けにも強く株分けでも増やせます。
ホームセンターや園芸店にポット苗で売っていることが多いでしょう。シートになった状態での販売は見かけないため、すこしずつ育てていきましょう
クリーピングタイム
別名ワイルドタイムはクリープ(這う)タイム(ハーブの仲間)という名前の通り、ほふく性で広がるハーブの仲間のグラウンドカバーです。
常緑性で寒さにも強いため一年中緑色をお庭で見せてくれます。春から夏にかけて花が咲きます
ホームセンターや園芸店にてポット苗で購入することが可能です。
ディコンドラ
別名ダイコンドラは常緑性のグラウンドカバーでほふく性質を持ちます。ハート型のちぢれの効いた葉っぱは可愛らしさがあります。
耐寒性はあまり強くなく、氷点下になると地上部が枯れることがあります。根っこは生きていますが、寒い地方では地上部が茶色くなることがあるためお庭の広い部分をカバーする用途には向いていません。
花壇の隙間や寄せ植え、また暖かい地方にて活躍してくれます。
他の多くのグラウンドカバー植物とどうように株わけにて増やせます。
ホームセンターや園芸店にてポット苗で購入することが可能です。
アサギリソウ
庭一面には向きませんが、花壇やシンボルツリーの下で活躍してくれるアサギリソウ。常緑の多年草で冬は霜が当たらなければ地上部も元気に育ちます。
シルバーの葉の色を楽しむカラーリーフとして、お庭にアクセントを加えてくれます。
ホームセンターや園芸店にてポット苗で購入することが可能です。
プラティア
常緑多年草のプラティア。冬には多くの場合地上部は枯れてしまいます。
そのため花壇や、寄せ植えの隙間、また氷点下を下回らない暖かい地域での活躍が期待できます。
地上部は夏の間も大きくは伸びず10cmほどで止まってくれるため、小さいスペースで管理に時間がない方にもおすすめです。
暖かい春から秋の間に絶え間なく咲いてくれる小さい花はお庭に可愛い印象を与えてくれます。
ホームセンターや園芸店にてポット苗で購入することが可能です。
用途にあったグラウンドカバーを選ぼう
いかがでしたでしょうか?皆様のガーデンライフに少しでもお役に立てる情報でしたら幸いです。
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